12月1日に科学誌「英国王立協会紀要B」に発表されたある研究が、動物界のオスがメスの愛を勝ち得るためにどんなに必死に競い合うかを示した。
それは、この日に発表された世界一美しいと言われる「ピーコックスパイダー(孔雀グモ)」の求愛行動の結果が悲しいものだったからだ。
ピーコックスパイダー「孔雀グモ」
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現在、綺麗な極楽鳥のダンスなどさまざまな動物の求愛行動が知られているが、最近発見されたピーコックスパイダーの求愛行動はその中でも群を抜いて華やかで有名になった。
彼らピーコックスパイダーたちは、たったの5ミリにも満たない小さな体で、他の生物を寄せ付けないパフォーマンスをやってのける。
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報われないオスたち
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綺麗な身体をしているのはオスだけで、それはひとえにメスの注意をひき興味を持ってもらうためである。
これだけ頑張って踊っても100%メスを落とせるわけではないのが自然界の厳しさである。→オスはどの世界でもここに悩む
しかし、ピーコックスパイダーたちよりも厳しい求愛環境はないだろう。
なぜなら、メスが気に入らない場合は最悪そのオスを食べてしまうからだ、、、。
実はメスはオスの求愛ダンスに必ずしも見惚く、メスは、オスが最初に振動を伝えてくるときに、興味の有無に応じて、オスの方を向いたり、そっぽを向いたりするだけ。
なかには攻撃的な反応をするメスもいて、最も悲惨なケースでは気に入らないオスを捕食してしまうそう。
64組のクモカップルで実験した結果、メスがオスのダンスに興味をもったのはたったの16組だけ。さらにこの16組について、メスの関心を引く上見た目がダンスの約2倍も重要であることが明らかになった。
そう。あんなに頑張ってアピールしていたのに、メスが見ているのは身体。結局世の中顔と身体、つまり「見た目」である。
彼らはクモの巣を作らず、獲物に忍び寄って飛びかかるために視力が発達しており、大事にするのは「見た目」の鮮やかさや大きさだそう。
結局、オスはメスの興味を勝ち取らないと子孫を残せず生き残れない。
どの世界でも同じであった。
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