夢見る19歳の少年がいた。
その夢は、プロ野球選手になることでもなければ
大富豪になることでもない。
彼の夢は、「地球上の海からゴミを取り除くこと」だった。
そして、その夢が現実のものとなろうとしている。
Boyan Slat(ボイヤン・スラット)
ボイヤン・スラット君(19歳)の趣味は、ダイビング。
そんな彼がギリシャの海をダイビングしている時に、ショックを受けた。
そこは、魚よりもポリ袋が多く、ごみが散乱していたという。
世界各国で、海流に乗って海岸に漂着する大量のゴミ。景観を悪くするだけでなく、海辺の生き物たち、そして最終的には、我々人間にも大きな被害をもらたす深刻な問題である。
彼は思った。
『なぜ、この大量のゴミを掃除しないのか?』『これはすぐに実行しなくてはならない問題なのではないか!?』
「The Ocean Cleanup Array」
そこで、スコット君は考えるだけでなく行動に移した。
そして画期的な発明を考える。
それが、「The Ocean Cleanup Array」
この装置は、海上で漂流ゴミを全自動で回収するという画期的な発明だ。
ゴミを追いかけて拾うのではなく、海流に乗って流れるゴミを巨大なアームを広げて待ち受けるという発想。
2012年に「TED」を通じて全世界にプレゼンテーションを行ったことで
この発明が広がり、様々な賞を受賞した。
結果、Facebookでは、1万シェアを超える話題となり、725万トンもの海のゴミを除去できるこの夢の装置を支援するスポンサーも多く立ち上がった。
そして彼は、NPO法人「The Ocean Cleanup」を設立し、本格的なプロジェクトが始まった。
出典元
日本の「対馬」で世界初の設置!
なんと、この世紀の発明の最初の設置場所が日本の「対馬」に選ばれた。
対馬では漂着するプラスチックゴミが人口1人当たり1立方メートルにも及んでおり、自治体では解決策を模索中であった。
この装置は全長が2kmにわたり、世界最長の浮遊建築物となる予定だ。装置は最低でも2年間運用され、プラスチックゴミが海岸に漂着する前に捉える。
この実験を皮切りに、NPO法人「The Ocean Cleanup」は今後さらに装置や場所の規模を拡大することを考えている。
これから5年以内にハワイ州からカリフォルニア州に至る東太平洋をカバーする全長100kmにも及ぶの装置の配備を実現する予定であるとのこと。
5~10年後の未来、海のゴミははるかに減っているかもしれない。
100年後の未来では、海のゴミや環境といった問題すらなくなっているかもしれない。
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